「アーサー王」や「円卓」、「エクスカリバー」、「聖杯」といった単語を見かける機会も多くなりました。トールキンの『指輪物語』や『ハリー・ポッター』などの書物だけでなく、ゲームや漫画(たとえば『七つの大罪』)、さらには『インディ・ジョーンズ』や『スター・ウォーズ』のような映画にも、アーサー王伝説からの影響が見受けられます。
しかし、肝心のアーサーとは謎が多い人物です。実在したかどうかも定かではありません。現存最古のラテン語年代記『ブリトン人の歴史』には、アーサーは紀元前にブリテン(現在のイギリス)に定住していた民族の末裔で、サクソン人の侵略を迎え撃った英雄として記されています。 12世紀以降になるとクレティアン・ド・トロアの作品に代表されるようなロマンス(俗語で書かれた虚構の物語)が流行し、史実とは大幅に異なる「アーサー王と円卓の騎士」が有名になっていったのです。 この「アーサー王伝説解説」は、より詳しくアーサー王を知ってもらうために作成したコーナーです。まだ項目は多くありませんが、今後も定期的に更新してゆく計画です。 英国、フランス、ドイツ、北欧、ひいては日本と、広範な地域で読み継がれてきたアーサー王伝説。皆さんがその魅力に触れる機会となれば、幸いです。 2016年12月
『アーサー王伝説解説』制作委員会 *本解説は国際アーサー王学会日本支部Web委員会が管理しています。 原稿の無断転載はご遠慮ください。 |
2022年11月4日、「『花咲く谷のダーニエル』(デア・シュトリッカー)」を掲載いたしました。
2022年9月26日、「スペインにおけるアーサー王の伝統:中世から『ドン・キホーテ』まで」を掲載いたしました。
2022年3月31日、「『トリスタン』の愛についての一考察」を掲載いたしました。
2020年6月16日、「Prose Brut Chronicle-『散文ブルート』におけるアーサーとその影響-」 を掲載いたしました。
2020年6月16日、「中世仏語ロマンス『Le roman de Silence』(小川真理)」を掲載いたしました。
2020年3月8日、「『ティトゥレル』Titurel―「誠のある真実のミンネ」と明かされない謎―」 を掲載いたしました。
2020年2月25日、「聖杯」 を掲載いたしました。
2020年2月25日、「『トリスタン』(ゴットフリート・フォン・シュトラースブルク)」 を掲載いたしました。
2019年8月21日、「「アーサー王物語」への神話学的アプローチ―「グラアルの行列」の解釈を例に―」 を掲載いたしました。
2019年5月13日、「『狐物語』とトリスタン伝説、そしてアーサー王伝説」を掲載いたしました。
2018年10月15日、「こんなところでアーサー王伝説に遭遇!」を掲載いたしました。
2018年9月21日、「アニメーションやゲームに登場するアーサー王物語と円卓の騎士について」を掲載いたしました。
2018年9月15日、「<映画の中のアーサー王伝説1> 『スター・ウォーズ』:宇宙版アーサー王伝説 」を掲載いたしました。
2018年8月23日、「円卓」を掲載いたしました。
2018年8月6日、「『アーサー王の死』の著者サー・トマス・マロリーについて」を掲載いたしました。
2017年12月25日、「北欧におけるアーサー王物語」を掲載いたしました。
2016年12月13日、「ジェフリー・オブ・モンマス」を掲載いたしました。
2016年12月8日、「魔法使いマーリン」と「中英語アーサー王ロマンス『ガウェイン卿と緑の騎士』」を掲載いたしました。